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人口減なのに世帯数増、それも2020年までですけど…

2015年1月1日に相続税の税制か改正されて、基礎控除が引き下げられたことから、課税対象者が増加しました。

この相続税対策の奇手としてもてはやされたのが、賃貸住宅経営です。
では、どうして賃貸住宅経営が相続税対策になるのでしょうか?

 

■賃貸住宅経営による相続税対策

賃貸住宅経営による相続税対策のキーワードは「評価額」です。

通常1億円を現金で持っていれば、その現金の評価額(つまり課税対象額)は1億円です。

しかし、土地は現金のように明確な値段がありません。
そこで税制では、その土地の「評価額」を基準に課税します。

土地の評価額は、基本的に「路線価」をもとに算出しますが、1億円で購入した土地が路線価で1億円になることは、まずありません。土地には定価がないからです。

土地はすべてが一点もので、2つと同じ土地はありません。
しかし、おおよその目安というものもあります。それが、国土交通省の出している「公示価格」です。

「公示価格」は、実際に土地の売買があった実績から導き出されます。
当然過去の価格を基準としているため、今現在の価格とは乖離する可能性もありますが、実績としての目安にはなります。

課税の基準のベースとなる「路線価」は、この「公示価格」の約7~8割と言われています。

公示価格1億円の土地は、1億円で売れる可能性がありますが、1億円に対して課税されるわけではなく、7,000万円~8,000万円の路線価に対して課税されます。
つまり、現金で1億円を相続するよりも、1億円の土地を相続した方が課税額は少なく済みます。

現金ではなく土地。この段階で課税対象額は2~3割低く抑えられる。
ここまではOKでしょうか?

次のステップとして、路線価からさらに評価額を下げることが検討されます。
この際に賃貸住宅経営が利用できます。

路線価そのままは、更地の場合の評価額です。
しかし、その土地に建てた家屋を他人に貸し付けている場合は、一定割合で評価額が減額されます。

減額の割合は地域によって異なりますが、この特別な評価のことを「貸家建付地の評価」といいます。

※詳しくは国税庁の当該ページ(http://www.nta.go.jp/taxanswer/hyoka/4614.htm)をご参照ください。

加えて、賃貸経営による収入が見込める点も大きなポイントです。
更地であったり、自分たち家族だけで使っている場合、その土地からは1円も入りませんが、賃貸経営すれば賃貸収入が得られる可能性があります。

つまり、賃貸経営は節税と収入アップの一石二鳥の策として重宝されたわけです。

 

■少子化、だけど世帯数は増加

日本は、少子化が進み人口が減っています。このことは誰からも異論が出ない事実として広くしられています。

けれど、実は人口減の現在においても世帯数は増えていることを意外と知らない人も多いのではないでしょうか?

国立社会保障・人口問題研究所の世帯数の推計でも、今後の世帯数の増加が予測されており、このことを根拠に賃貸住宅経営をすすめる不動産業者やハウスメーカーがたくさんあらわれました。

このことも賃貸住宅経営が大きく注目された一因と言えるでしょう。

しかし・・・

この「世帯数は増加している」という殺し文句には、1つの重大な事実が隠されています。
それは、将来にわたって増加し続けるわけではないということです。

実際、国立社会保障・人口問題研究所の推計でも、2020年ごろを境に、世帯数は減少に転じると予想しているのです。

2016年現在、世帯数は増加している。
けれど、2020年ごろから減少に転じる。

ここまで言わないと、詐欺とまでは言いませんが、「不誠実」であると言わざるを得ません。

この記事を書いている2016年8月現在からわずか3年半で世帯数は減少に転じて、その後は緩やかに減り続けるのであれば、やがて賃貸住宅が供給過剰になるのは火を見るより明らかです。(というより、既に供給過剰です…)

 

■将来子や孫に相続する予定の不動産があるなら

もしもこの記事を読んでいるあなたが、将来子供や孫に相続する予定の不動産をお持ちの場合、一体どうしたらよいのでしょうか?

賃貸経営については、短期的な相続税対策としては否定しませんが、近い将来の世帯数減少と昨今の賃貸経営ブームを考えれば、今から手を出して利益を出すのは相当大変でしょう。

かといって、何の対策もないまま子供世代に相続しても、子供たちも相続税の支払いに苦慮することが考えられます。

であれば、自分たちが元気なうちに不動産を売却して、その売却益を月々の住居費にあてるという方法もあります。

その場合、今住んでいる住宅を売却しても自分が店子として賃貸しながら住み続けることもできます。

具体的には、ハウス・リースバックというサービスを提供している会社があるので、そういった会社のサービスを利用するといいでしょう。

ハウス・リースバックに関する過去記事

 

■最近親から相続した不動産があるなら

今度は相続した側の立場になって考えます。
もし、最近親から相続した不動産があって、自分では住む予定はないけれど、どうしたものかと困っているなら、一度売却を検討してみてもいいと思います。

もちろん、選択肢としてはリフォームした上で賃貸にまわすという方法もあります。
しかし、わたしがそれをおすすめしないのは、前述のとおり今後住宅の過剰供給が見込まれるからです。

相続した不動産を売却する場合も、一定の条件を満たせば、最大600万円の節税になります。(詳しくは過去記事をご参照ください)

なので、一度相続した不動産がどのくらいで売却できるのか、業者に査定してもらうといいでしょう。

今はネットで複数の不動産業者に査定を依頼することができますから、査定依頼のハードルはかなり低いです。

本サイトのトップページで、一括査定サイトを複数ご紹介していますので、参考にしてみてください。